「スマレジ・タイムカードで打刻はできているけれど、給与振込のたびに口座情報を手入力していて時間がかかる」——そんな悩みを抱える店舗運営・人事労務担当者は少なくありません。本記事は、スマレジ/スマレジ・タイムカードを利用している事業者向けに、勤怠データを起点として給与振込までをスムーズに完結させる実務の流れを解説します。
なお、ここで紹介する「ぜんぎんコネクト」はスマレジ・アプリマーケットで提供されるスマレジ専用アプリですので、スマレジ未導入の方は対象外となります。
この記事の結論
スマレジ・タイムカードに蓄積された勤怠データは、給与計算機能と連動して支給額算出までは標準機能でカバーされます。残る「全銀フォーマットを作って銀行へアップロードする工程」を、ぜんぎんコネクトでスマレジ環境のまま自動化することで、勤怠→給与振込までを一気通貫にできます。
結論:勤怠から給与振込までは「自動連携」で大きく短縮できる
最初に結論をまとめます。スマレジ・タイムカードに蓄積された勤怠データは、給与計算機能と連動して支給額を算出するところまでは標準機能でカバーされています。勤怠記録をつけるだけで自動で給与を算出し、労働基準法により保管義務のある法定三帳簿も自動で作成され、サービス1つで従業員を一元管理できる仕組みです。
一方で、算出した給与を実際に銀行へ振り込む工程——つまり全銀フォーマット(FBデータ)を作ってインターネットバンキングへアップロードする部分——は、これまで別ツールや手作業が必要でした。
ここを埋めるのが「ぜんぎんコネクト」です。スマレジ・タイムカードの勤怠・給与データから、全銀協規定フォーマットに準拠した振込ファイルを自動生成し、銀行のインターネットバンキングへアップロードするだけで給与支払いを完了させる、という発想のSaaSです。
スマレジ・タイムカードの勤怠管理機能をおさらい
多様な打刻方法
スマレジ・タイムカードでは、職場の運用に合わせて打刻方法を選べます。パソコン・スマホ・タブレット打刻、笑顔認証打刻といった打刻方法があり、タイムカードを電子化できるのが特徴です。
一つの端末でスタッフ全員の出退勤や休憩の打刻を行うことができ、打刻情報はリアルタイムで管理画面に反映するため、本社と店舗が離れていても勤怠状況をすぐ確認できます。
不正打刻を防ぐ仕組み
写真撮影、笑顔認証撮影、位置情報、従業員ごとのパスコード設定、ブラウザでどこからでも打刻可能といった多彩な設定が用意されています。位置情報を活用して打刻可能なエリアを制限するジオフェンシング打刻機能もあり、店舗外からの不正打刻リスクを下げられます。
クラウドで一元管理
クラウド型のためテレワークや複数店舗運営とも相性が良く、あらゆるデバイスで勤怠入力が行えます。位置情報(GPS)の記録も可能なので、不正防止にもつながります。アルバイト中心の店舗でも、シフトと打刻を同じ画面で確認できるのは大きなメリットです。
給与計算・年末調整までカバー
管理画面側では、給与計算(WEB明細に対応)、年末調整、シフト作成、労務アラート、有給管理、法定三帳簿(出勤簿、賃金台帳、労働者名簿出力に対応)、日報、各種申請機能(残業申請、勤怠修正申請等)といった機能がそろっています。これらはプランによって利用範囲が変わります。
法令対応・アラート
時間外労働時間などを、システムが自動で監視・警告を行うことで、36協定や社内規定の違反を未然に防ぎます。外国人留学生の労働時間上限管理にも利用できます。労務担当が常時チェックしなくても、システム側で気づける仕組みです。
スマレジ勤怠と給与振込のあいだに残る「最後のひと手間」
ここまでで分かるとおり、勤怠から給与計算までは1つのサービスで完結します。ただ、実際に従業員の銀行口座にお金を振り込む工程は別物です。多くの企業は次のいずれかの方法を取っています。
- インターネットバンキングの画面で従業員ごとに金額を入力する
- 給与計算ソフトからCSVをエクスポートし、銀行用に整形してアップロードする
- 全銀フォーマットの仕様に合わせてテキストファイルを自作する
全銀フォーマットは銀行業務向けの標準仕様で、レコード種別、業務種別(21:総合、11または71:給与、12または72:賞与)、文字コード種類、委託者コード、委託者名、振込指定日、仕向金融機関コードといった項目を120バイトの固定長で定義するものです。
各項目が所定の桁数に満たない場合、文字タイプは左詰めで残りをスペース、数値タイプは右詰めで残りを前ゼロで埋めるといった細かいルールがあり、手作りすると一文字のズレでも銀行側で受け付けられないことがあります。
つまり、「勤怠は自動化されているのに、最後の振込データだけは手作業」という状態が起きやすいのです。
ぜんぎんコネクトとは:スマレジ専用の給与振込データ作成アプリ
ぜんぎんコネクトは、スマレジ・アプリマーケットで配布されている、スマレジ・タイムカード連携の振込データ作成アプリです。タイムカード自動連携で給料を一括振込できるサービスで、全国1,100以上の銀行に対応、CSVで一括の口座登録、振込日指定で給料日前に振込処理、給与・賞与・総合振込に対応しているのが特徴です。
利用にあたっては条件があります。タイムカードのプレミアムプラン以上が必要で、取引先銀行でインターネットバンキングが利用可能である必要があります。この点は事前にチェックしておきましょう。
どんな課題を解決するか
スマレジ・タイムカードの勤務データを自動で同期し、給与情報を計算する仕組みで、どの銀行でも一括で給与を振り込める「全銀フォーマット」の振込データを自動生成し、これをアップロードするだけで給与支払いを完了させるという発想です。会社の出金口座と社員の入金口座を一元的に管理できる点も、運用担当者にとっては実務的なメリットです。
利用イメージ
実際の流れは大まかに次の通りです。アプリ申込へ進んでアプリを購入し、スマレジの管理画面右上の3本線アイコンからマイページへ進み、利用中のアプリのアイコンをクリック、アプリ内で従業員口座・出金口座の設定を行い、振込データ出力を行ってファイルをインターネットバンキングで送信する——これだけで振込処理が完了します。
導入手順:30日間の無料体験から始める
ぜんぎんコネクトは、まずは無料で試してから判断できます。スマレジ・アプリマーケットでの導入手順は3ステップです。
ステップ1:スマレジ・アプリマーケットを開く
ブラウザで スマレジ・アプリマーケットのぜんぎんコネクトページ にアクセスし、アプリ詳細を表示します。アプリマーケットでは、サードパーティより提供されたスマレジの機能を拡張するアプリが公開されており、スマレジのユーザーはアプリを購入して業種・業態に合わせてスマレジを自由にカスタマイズできます。
ステップ2:「30日間 無料体験」を押す
アプリページから「30日間 無料体験」のボタンを押し、申し込みに進みます。アプリ料金はスマレジの月額費用と合算して支払う形式なので、別途の決済手続きはありません。
ステップ3:スマレジ ID でログインして利用開始
スマレジIDでログインし、利用規約に同意して申込を確定します。申込完了後、一度ログアウトして再度ログインしてください。購入したアプリは、購入した契約IDで利用することが可能です。マイページから「ぜんぎんコネクト」のアイコンを開き、初期設定を始めましょう。
初期設定で押さえるポイント
出金口座の登録
会社の給与支払い元口座(インターネットバンキング契約済みの口座)を登録します。委託者コードや委託者名は、契約している金融機関から指定されているものをそのまま使うのが基本です。
従業員口座の登録
各従業員の振込先銀行・支店・口座番号・名義(半角カナ)を入力します。CSVで手軽に一括で口座登録できるため、人数が多い事業所でもまとめて登録できます。社員番号と紐付けておくと、後の勤怠データとの照合が確実です。
スマレジ・タイムカードとの同期確認
連携が正しく行われていれば、タイムカード側で確定した給与データが自動でぜんぎんコネクトに反映されます。最初の月だけは、確定金額と振込金額が一致しているかを必ず目視で確認してください。
月次運用:勤怠から振込までのフロー
実務の流れを月次の時系列で並べると、次のようになります。
1. 締め日までの勤怠を確定する
スマレジ・タイムカード側で打刻漏れや修正申請をチェックし、勤怠を確定します。プレミアムプラン以上では、あらかじめ賃金設定などを行っておくことで、勤怠情報と照らし合わせて給与計算や年末調整などの作業を自動化できます。
2. 給与計算結果を確認する
総支給額・控除額・差引支給額を確認します。各企業独自の手当や複数の賃金体系が混在している場合も、個々に設定することで対応できます。
3. ぜんぎんコネクトで振込データを生成
振込指定日を入力し、給与・賞与・総合振込のいずれかを選んで全銀フォーマットのファイルを出力します。種別コードは給与振込は11、賞与振込は12が一般的です(金融機関によっては別コードが指定されることもあります)。
4. インターネットバンキングへアップロード
出力したファイルを、契約しているインターネットバンキングの「総合振込・給与振込データ取込」メニューからアップロードします。全銀協のフォーマットに対応している金融機関とファームバンクの契約があれば、銀行に出向かずに振込みの作業ができます。
5. 承認操作と資金準備
承認操作の締切と引落日は銀行ごとに異なります。たとえば給与振込の場合、資金引落日の前日13時までに承認操作まで行う必要があり、資金引落日を指定できるのは振込指定日の2営業日前まで、というルールを定めている銀行もあります。前営業日までに承認を済ませる、と決めておくと安心です。
6. 給料日当日の確認
給料日が土日や祝日に重なる場合は、事前に振込手続きを行う企業が多く、たとえば給料日が土曜日なら通常は前営業日にあたる金曜日の午前9時までに振込が反映されます。
厚生労働省の労働基準監督署では、給料日の午前10時までに賃金を引き出せる状態にすることを推奨しています。あくまで通達ベースですが、運用上の目安として押さえておくと良いでしょう。
スマレジ・タイムカードとぜんぎんコネクトを組み合わせるメリット
二重入力がなくなる
従業員数が増えるほど、給与計算ソフトと銀行画面の二重入力はミスの温床になります。スマレジ側の社員番号・氏名・支給額がそのまま振込データに流れるため、転記ミスを抑えられます。
全銀フォーマットを自作しなくて済む
固定長120バイト・半角カナ・桁あふれゼロ埋め——といった仕様の細部を意識せずに済むのは大きな安心材料です。120バイト固定長、改行不要、文字コードはJIS、文字はカナ・英数字・記号・スペースすべて半角で「,(カンマ)」は使用しないといった銀行ごとの注意点も、アプリ側で吸収できる範囲が広がります。
振込日指定で支払いミスを減らす
振込日指定で給料日前に振込処理ができるため、給料日当日に慌てて作業する必要がありません。前営業日までに承認操作を終えておけば、深夜0時の着金にも対応しやすくなります。
スマレジPOSとの相性
スマレジ・タイムカードはもともとスマレジPOSと連携しやすい設計です。小売、飲食、サービス業の店舗経営者に人気で、スマレジとの連携により人件費を含む売り上げ分析なども行えるため、経営の最適化にも貢献します。レジ売上と人件費を同じプラットフォームで見られる強みが、給与振込まで一気通貫になるイメージです。
利用前にチェックしておきたい3つのポイント
1. プラン要件
ぜんぎんコネクトはタイムカードのプレミアムプラン以上が必要です。無料のスタンダードプラン(勤怠管理のみ)では給与計算機能が含まれないため、まずは自社のプランを確認しましょう。
2. インターネットバンキング契約
利用中の金融機関で「全銀協のフォーマット(テキストデータ)」に対応しているか、お客様の会社でファームバンクの契約がされているかを事前に確認する必要があります。法人向けインターネットバンキングの中でも、給与振込サービスを別途申し込む必要がある銀行が多いので、契約状況を経理担当に確認してください。
3. 委託者コード・委託者名の表記
委託者名は半角カナ40桁が標準です。会社の正式名称が長い場合は、銀行から指定された略称表記が必要になります。最初の振込前に、委託者名と振込指定日の表記ルールを必ず銀行に確認しましょう。
こんな事業者におすすめ
- 複数店舗でアルバイトを多数抱える小売・飲食業
- スマレジPOSとスマレジ・タイムカードを併用していて、給与振込だけ手作業が残っている事業者
- 給与計算は自社で行うが、銀行へのアップロード作業に時間を取られている小規模企業の経理・人事労務担当者
- テレワークや複数事業所運営で、勤怠と支払いをクラウドで一元化したい企業
逆に、振込先の従業員が極端に少ない(数名以下)場合や、給与計算を完全外注している場合は、現状の運用との費用対効果を見比べてから判断するのが現実的です。
利用イメージのまとめ
ここまでの内容を整理すると、ぜんぎんコネクトの価値は次の3点に集約できます。
- スマレジ・タイムカードに入っている勤怠と給与のデータを「もう一度入力し直さない」
- 全銀フォーマットを「自作しない・整形しない」
- 振込日を指定して「給料日当日に慌てない」
シンプルですが、毎月発生する業務だからこそ、積み重なる工数の差は大きくなります。
まずは30日間の無料体験から
毎月の給与振込は、ミスが許されないわりに繰り返しの手作業が多い業務です。スマレジ・タイムカードで勤怠管理を電子化しているなら、その続きである「振込データ作成」も自動化してしまうのが合理的です。
ぜんぎんコネクトは、スマレジ・アプリマーケットから30日間の無料体験で導入を試せます。アプリページから「30日間 無料体験」を押し、スマレジIDでログインするだけで利用を開始できます。次の給与振込タイミングに向けて、まずは自社の運用とどれだけ相性が良いかを試してみてはいかがでしょうか。
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