毎月の給与振込業務を、銀行の窓口やATMで一人ずつ手作業で…という運用は、従業員数が増えるほど現実的ではなくなります。多くの企業が、法人インターネットバンキング(ネットバンキング)と全銀フォーマットのFBデータを組み合わせて、給与振込を一括で処理する形に切り替えています。
この記事では、スマレジ/スマレジ・タイムカードを使っている店舗・企業向けに、ネットバンキングでの給与振込の流れ、FBデータ(全銀ファイル)の基本、そしてスマレジ専用アプリ「ぜんぎんコネクト」を使った効率化の手順を整理します。なお、ぜんぎんコネクトはスマレジ・アプリマーケットで提供されているスマレジ専用アプリで、スマレジ/スマレジ・タイムカードをすでに利用している方が対象です。
結論:給与計算データから全銀フォーマットのFBファイルを作り、ネットバンキングでアップロードするのが最短ルート
給与振込の効率化は「①給与計算システムで給与額を確定 → ②全銀フォーマットのFBデータを作成 → ③取引銀行の法人インターネットバンキングにアップロードして承認」の3ステップに整理できます。この流れに乗せれば、振込件数が多くても作業時間を大きく短縮できます。スマレジユーザーなら、ぜんぎんコネクトでステップ②のFBデータ作成を自動化できます。
そもそも全銀フォーマット(FBデータ)とは
全銀協が定めた標準データフォーマット
全銀協規定フォーマットとは、全国銀行協会連合会がデータ伝送を行うために定めたフォーマットです。総合振込・給与振込・賞与振込などを一括で銀行に依頼するための、業界標準の振込データ形式と考えると分かりやすいでしょう。
ファイルの中身はテキスト形式
全銀フォーマットのデータはテキスト形式なので、テキストエディタ(メモ帳など)で開くこと自体はできます。ただし1レコードあたり120キャラクター(バイト)の固定長で構成され、ヘッダー・データ・トレーラ・エンドの各レコードが並ぶ厳密な仕様です。
給与振込・賞与振込の種別コード
レコードには種別コードがあり、11が給与振込、12が賞与振込を表します(銀行によっては71・72を使う場合もあります)。総合振込(取引先への支払い)と給与振込は同じ全銀フォーマットの枠組みですが、種別コードで区別されます。
レコード構造の概要
ヘッダーレコードはファイルの1レコード目で、委託者(依頼人)の口座情報が入ります。データレコードは振込先(被仕向)の口座情報や金額が入る中間レコードです。トレーラレコードには合計件数や合計金額が入り、エンドレコードがファイルの最終レコードになります。この構造を理解しておくと、エラーが出たときの原因切り分けがスムーズになります。
ネットバンキングで給与振込を行うメリット
銀行窓口やATMに行く手間がなくなる
最大のメリットは、移動時間と窓口対応の時間がゼロになることです。給与の振込指定日に合わせて、社内のPCからアップロードと承認まで完結できます。
振込件数が増えてもコストが上がりにくい
従業員数が増えると、1件ずつの手入力では転記ミスや確認漏れが起きやすくなります。FBデータでの一括振込なら、人数が増えても作業手順自体はほぼ同じです。
他行あての振込もまとめて依頼できる
取引銀行のネットバンキング画面で、自行口座あても他行あても同じファイルにまとめて依頼できます。給与振込専用の優遇手数料を設定している銀行もあるため、振込手数料の観点でも有利になるケースがあります(料金は金融機関ごとに異なるため、必ず取引銀行の最新の料金表をご確認ください)。
FBデータの作成方法は大きく3パターン
① 給与計算ソフトから直接出力する
多くの給与計算ソフトは全銀フォーマットでのFBデータ出力に対応しています。出力したFBデータを銀行のネットバンキングへアップロードすれば、振込の手間を大幅に軽減できます。
② 手作業でテキスト編集する
テキスト形式なので原理上はメモ帳でも作成できますが、120バイト固定長で、半角・桁数・前ゼロ埋めなどのルールが厳密です。文字タイプ(C)は左詰めで残りを半角スペース、数値タイプ(N)は右詰めで残りを「0」埋め、といったルールに違反すると銀行側でエラーになります。実務でゼロから手作業で作成するのは現実的ではありません。
③ 連携アプリで自動生成する
スマレジ/スマレジ・タイムカードを使っている場合、勤怠と給与計算のデータをそのまま全銀フォーマットに変換できるアプリを利用する方法が、最も手戻りの少ないやり方です。ぜんぎんコネクトはこのカテゴリのアプリです。

スマレジ・タイムカードの給与データを振込に活かす
タイムカードで給与計算まで完結できる
スマレジ・タイムカードでは、職場に応じた給与体系を設定するだけで、勤怠記録をもとに自動で給与を算出できます。時給・日給・月給や、時間外手当・休日出勤にも細かく対応し、複雑な割増賃金の給与計算も自動で行えます。
連携の前提:締め日と社員番号の一致
外部の給与計算サービスや振込アプリと連携する際は、スマレジ・タイムカードと連携先サービスの「締め日」と「社員番号」が一致している必要があります。社員番号がズレているとデータレコードが正しく作成されないため、事前確認が重要です。
アプリマーケットから振込用アプリを追加できる
スマレジ・タイムカードの公式ヘルプでも、アプリマーケットでタイムカードと連携できる振込用アプリを利用することで、ネットバンキングから給与の振込みが可能と案内されています。ぜんぎんコネクトはまさにこの位置づけのアプリです。
ぜんぎんコネクトでできること
スマレジの給与データから全銀ファイルを生成
ぜんぎんコネクトは、スマレジ/スマレジ・タイムカードの給与情報をもとに、給与振込・賞与振込用の全銀フォーマット(FBデータ)を生成するスマレジ専用アプリです。生成したファイルは、お使いの取引銀行の法人インターネットバンキングにアップロードして利用します。
振込指定日・依頼人コードなどを画面で設定
委託者コード(依頼人コード)、振込指定日、振込元口座情報などは画面から設定できるため、メモ帳でテキストを直接編集する必要はありません。出力前に内容を確認できるので、ヒューマンエラーの抑制にもつながります。
給与振込と賞与振込の両方に対応
種別コードを切り替えることで、給与振込(11)と賞与振込(12)のどちらのFBデータも作成できます。賞与のタイミングだけ別ツールを使う、といった手間がありません。
導入手順:ぜんぎんコネクトの始め方
ぜんぎんコネクトはスマレジ・アプリマーケット経由で導入します。初期費用なしで、まず無料で試せます。
- スマレジ・アプリマーケットを開く
- 「30日間 無料体験」を押す
- スマレジ ID でログインして利用開始

ネットバンキングへのアップロード手順
① 取引銀行の法人インターネットバンキングにログイン
主要な都市銀行・地方銀行・ネット銀行の多くは、法人インターネットバンキングからFBデータ(全銀ファイル)のアップロードに対応しています。楽天銀行のようにWEB-FBの総合振込ファイル仕様(全銀フォーマット)に対応するネット銀行もあります。具体的な画面遷移や対応形式は銀行ごとに異なるため、利用方法は取引銀行のマニュアルをご確認ください。
② ファイルをアップロードして内容を確認
ぜんぎんコネクトで生成したファイルを、所定の「総合振込」または「給与・賞与振込」メニューからアップロードします。アップロード後、件数と合計金額が想定どおりかを必ず確認してください。
③ 承認者による承認操作
法人インターネットバンキングでは、作成者と承認者の権限を分けるのが一般的です。承認者が最終内容をチェックして承認することで、はじめて振込依頼が確定します。
④ 振込指定日に注意
給与振込の場合、振込指定日の前営業日や数営業日前までにデータを送信・承認する必要がある銀行が多いです。締切時刻も含めて、必ず取引銀行のルールを確認してください。
運用上の注意点
振込先口座情報の最新化
入社・退職・口座変更があった従業員の口座情報は、スマレジ・タイムカード側で最新化しておきます。古い口座情報のまま振込指定日を迎えると、組戻し手数料などのコストが発生する可能性があります。
文字コードと半角ルール
全銀フォーマットは半角カナ・半角数字が前提です。文字はカナ・英数字・記号・スペースをすべて半角(全角は不可)にするルールを満たさないとエラーになります。氏名のカタカナに濁点・半濁点が含まれるケースなどは、登録時に注意しましょう。
銀行のメンテナンス時間
ネットバンキングは銀行ごとにメンテナンス時間が設定されています。月末・給与振込前日にアップロードしようとして使えない、という事態を避けるため、余裕を持ったスケジュールで運用するのが安全です。
テストデータでの事前検証
初回利用時や、銀行・依頼人コードを変更した直後は、少額・少件数のテストでアップロードまで通すことをおすすめします。
他のFBデータ作成手段との比較
給与計算ソフト単体での出力との違い
給与計算ソフト単独でも全銀フォーマット出力ができる場合がありますが、スマレジ・タイムカードの給与データを直接活かしたい場合は、スマレジのエコシステム内で完結するぜんぎんコネクトのほうが、設定や運用の手間が少なくなります。
銀行の専用ソフト(ファームバンキング)との違い
従来のファームバンキングは、専用ソフトや通信回線(ISDN回線など)を用意するコストがネックでした。クラウド型のネットバンキングとFBデータの組み合わせなら、ブラウザだけで完結します。
よくある質問(FAQ)
Q1. ぜんぎんコネクトはスマレジを使っていなくても利用できますか?
いいえ。ぜんぎんコネクトはスマレジ・アプリマーケットで提供されているスマレジ専用アプリです。スマレジ/スマレジ・タイムカードのアカウントが必要です。
Q2. 給与振込と賞与振込で別のアプリが必要ですか?
いいえ。全銀フォーマットの「11:給与振込」「12:賞与振込」はどちらも同じファイル仕様の枠組みです。ぜんぎんコネクトでは出力時に種別を選択する形で、両方に対応できます。
Q3. 全銀フォーマットに対応していない銀行でも使えますか?
全銀フォーマットは全国銀行協会が定めた標準仕様ですが、銀行ごとに細部の運用ルール(拡張子・文字コード・改行コードなど)が異なります。取引銀行が法人インターネットバンキングでのFBデータアップロードに対応しているか、事前に金融機関へご確認ください。
Q4. CSV形式での出力は使えますか?
銀行によってはCSV形式(カンマ区切り・可変長)を受け付けるところもあります(例:楽天銀行など)。利用予定の銀行が求めるファイル形式に合わせて、出力形式を選択してください。
Q5. 振込手数料はどれくらいかかりますか?
振込手数料は取引銀行・振込先(自行あて/他行あて)・振込金額・契約プランによって変わります。給与振込専用の割引手数料を設定している銀行もあるため、取引銀行の最新の料金表をご確認ください(2026-06-04 時点)。
まとめ:スマレジユーザーは「給与計算→FBデータ→ネットバンキング」を一直線に
ネットバンキングでの給与振込は、もはや特別な仕組みではなく、中小企業の標準的な業務フローです。鍵になるのは、給与計算データから全銀フォーマットのFBデータをいかに正確・スムーズに作成するかという点に尽きます。
スマレジ/スマレジ・タイムカードをすでに使っているのであれば、勤怠から給与計算、振込データ作成までを同じエコシステム内で完結させるのが合理的です。ぜんぎんコネクトはそのための専用アプリとして、アプリマーケットから30日間無料で試せます。まずは実際の給与データに当てて、毎月の給与振込業務にかかっていた時間とミスのリスクを減らせるか確かめてみてください。
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