毎月の給与支払いを「振込で処理したいけれど、銀行ごとに手順が違って分かりにくい」「従業員が増えてきて手入力では限界」と感じている経営者や経理担当者は多いのではないでしょうか。本記事では、中小企業向けに給与振込のやり方を整理し、スマレジ/スマレジ・タイムカードを使っている店舗が全銀フォーマットで一括振込までスムーズに進める方法を解説します。
なお、本記事で紹介するぜんぎんコネクトはスマレジ・アプリマーケットで提供されているスマレジ専用アプリです。スマレジまたはスマレジ・タイムカードを利用している事業者向けの内容となります。
結論:給与振込は「全銀ファイル」を作って銀行へアップロードするのが最短
中小企業が効率よく給与振込を行うなら、給与計算結果をもとに全銀フォーマット(FBデータ)を作成し、契約している銀行のインターネットバンキングへアップロードして一括送金するのが現実的です。窓口やATMで一人ずつ振り込む方法と比べ、手間・コスト・ミスのリスクを大幅に減らせます。
スマレジ・タイムカードで勤怠と給与を計算している場合は、その給与データから全銀ファイルを生成できるアプリを組み合わせれば、給与計算から振込手続まで一気通貫で進められます。
給与振込のやり方|基本の3ステップ
ステップ1:給与計算と振込金額の確定
まずは従業員ごとの支払金額を確定します。
スマレジ・タイムカードでは、健康保険・介護保険・厚生年金保険・雇用保険といった社会保険・労働保険料の計算に対応しており、年齢や給与額に応じた等級や税率に基づいた計算を自動化できます。
確定した給与は、給与明細としてダウンロードできます。
タイムカード管理画面からは、月単位で集計された従業員ごとの実績一覧をCSVファイルでダウンロードでき、給与ソフト連携用としても利用可能です。
ステップ2:振込データ(全銀ファイル)の作成
次に、銀行へアップロードする振込データを作成します。
全銀フォーマットのデータはテキスト形式で、総合振込・給与振込・賞与振込に対応した規定があります。種別コードは総合振込が21、給与振込が11、賞与振込が12と決められています。
全銀協規定フォーマットは全国銀行協会連合会がデータ伝送のために定めたフォーマットで、インターネットバンキングの総合・給与・賞与振込で外部データから振込データを取り込む際に使用します。レコード長は120バイト固定で、半角文字のみを使うなど厳密な仕様が決まっているため、Excelで一から手作りするのは現実的ではありません。

ステップ3:銀行へアップロードして承認・実行
作成した全銀ファイルを、契約している金融機関のインターネットバンキング(一括伝送サービスなど)にアップロードします。
CSVファイルや全銀フォーマットで作成した振込データをファイルでアップロードする方式が一般的で、複数のユーザーを登録し、データ作成者と承認者で権限を分けて二重チェックする運用も可能です。
承認期限は銀行によって異なります。
じぶん銀行の例では、給与・賞与振込の承認期限は振込指定日の3営業日前の12:30まで、総合振込は2営業日前の17:00までとされています。
スルガ銀行のビジネスバンキングでは、給与振込の承認期限が振込指定日の3営業日前21:00とされている例もありますので、ご利用中の金融機関の期限を必ず確認してください。
中小企業が知っておきたい給与振込の方法と選び方
窓口振込・ATM・インターネットバンキングの違い
窓口やATMでの振込は1件ずつしか処理できないため、従業員が数人を超えると現実的ではありません。
メガバンクの窓口振込では1件あたり700〜900円程度のコストがかかる一方、ネット銀行を適切に選べば140円台まで圧縮できるケースもあり、振込件数が多い企業ほど差が大きくなります。
銀行を一括で使う「総合振込/給与振込サービス」
ある程度の人数を抱える中小企業では、銀行の総合振込・給与振込サービスを契約するのが一般的です。
総合振込サービスは大量の振込データを一括で受け付け、振込処理を行える法人向けサービスで、データ作成者と承認者の権限分離により誤送信防止のための二重チェックが可能です。
手数料を抑えるコツ
社員の給与振込口座と企業の口座を同一行・同一店舗にすることで手数料を大幅に削減でき、たとえば三井住友銀行で同一支店宛の給与振込をネットバンクで取引した際の手数料は無料、他行宛は330円というケースもあります。すべての従業員に同じ銀行を指定するのは難しくても、可能な範囲で揃えるだけでも年間コストは大きく変わります。
スマレジ・タイムカード利用者が給与振込を効率化する方法
スマレジ・タイムカードで計算した給与を振込まで連携
スマレジ・タイムカードでは、職場に応じた給与体系を設定するだけで勤怠記録をもとに自動で給与が算出され、時給・日給・月給や時間外手当、休日出勤にも対応します。ここで確定した給与情報を活用すれば、振込データ作成の手戻りがなくなります。
スマレジ・タイムカードのヘルプでも、アプリマーケットでタイムカードと連携できる振込用アプリを利用することで、ネットバンキングから給与の振込みが可能と案内されています。つまり、スマレジの世界の中で勤怠→給与→振込までを完結させる選択肢が用意されています。
ぜんぎんコネクトでできること
ぜんぎんコネクトは、スマレジ/スマレジ・タイムカードの給与・賞与データをもとに、全銀フォーマット(FBファイル)を作成できるスマレジ専用アプリです。出力したファイルを取引銀行のインターネットバンキングへアップロードすれば、複数の従業員口座への給与振込を一括で実行できます。

社員番号や口座情報をスマレジ・タイムカード側で管理しておけば、毎月のファイル作成は数クリックで完了します。会計ソフトや社内システムを別途用意しなくても、スマレジまわりで完結する点が中小企業や店舗運営の現場に向いています。
ぜんぎんコネクトの利用方法(申し込み手順)
ぜんぎんコネクトはスマレジ・アプリマーケットから申し込みます。
- スマレジ・アプリマーケットを開く
- 「30日間 無料体験」を押す
- スマレジ ID でログインして利用開始

月額利用料や対応プランの最新情報はアプリページに記載されています。まずは無料体験で、自社の給与データから全銀ファイルが問題なく作れるか試してみるのがおすすめです。
給与振込で失敗しないための注意点
振込指定日と前営業日の扱い
給料日が土日にあたる場合は、前営業日に振り込まれるのが一般的で、たとえば給料日が20日で土曜日になっている月は19日の午前10時までに振り込むのが通例とされています。
「給与振込」扱いで支給日朝一番に着金させるためには、各金融機関が定めるデータ送信期限を遵守する必要があり、期限を過ぎると総合振込扱いになったり、当日扱いで手数料が割高になったりするリスクがあります。
データ作成時のチェックポイント
全銀ファイルは桁数や文字種が厳密です。
楽天銀行の仕様では、120バイト固定長で文字コードはJIS、文字はカナ・英数字・記号・スペースすべて半角(全角不可)とされており、カンマも使用不可と案内されています。金融機関名、支店名、口座名義(半角カナ)に誤りがあるとエラーになるため、登録段階での確認が重要です。
セキュリティと承認フロー
振込データは給与というセンシティブな情報を扱います。承認者を別に立て、データ作成者と分離して運用することで、誤送信や不正のリスクを下げられます。社内システムやWebサイト経由でやり取りする場合も、アクセス権限の設定を見直しておきましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. 給与振込と総合振込は何が違いますか?
種別コードと取扱条件が異なります。
全銀フォーマット上、業務種別は総合振込が21、給与振込が11または71、賞与振込が12または72と区分されています。給与振込のほうが承認期限が早めに設定されている銀行が多いため、スケジュールには余裕を持ちましょう。
Q2. ぜんぎんコネクトはどんな人向けですか?
スマレジまたはスマレジ・タイムカードを利用していて、給与・賞与振込のデータ作成を効率化したい法人・個人事業主向けです。スマレジを使っていない場合はご利用いただけません。
Q3. 全銀ファイルはどんな銀行でも使えますか?
多くの都市銀行・地方銀行・信用金庫・ネット銀行が全銀協規定フォーマットに対応していますが、CSV形式のみ受付の銀行や、独自仕様を併用する銀行もあります。ご利用中の金融機関の仕様ページを必ず確認してください。
Q4. 振込手数料を下げる方法はありますか?
ネットバンキングの活用、振込件数の見直し、可能な範囲で従業員の給与振込先を同一行に揃えるといった方法が定番です。月額利用料と手数料単価のバランスを見て、自社の振込件数に合う銀行・プランを選びましょう。
Q5. スマレジ・タイムカード以外の給与計算ソフトと併用できますか?
スマレジ・タイムカードは、CSVデータを弥生給与・人事労務freee・マネーフォワードクラウド給与などの外部サービスと連携でき、連携先で給与明細を発行することが可能です。給与計算自体は別サービスを使い、振込データ作成のフローをスマレジ側で組み立てる構成も検討できます。
まとめ
給与振込は、やり方さえ整えれば毎月のルーティンとして安定して回せる業務です。スマレジ/スマレジ・タイムカードをすでに使っているなら、全銀ファイル作成のひと手間をぜんぎんコネクトに任せて、経理や店舗運営のリソースを本来の業務に振り向けてみてはいかがでしょうか。まずは30日間の無料体験から、自社の運用に合うかを確かめてみてください。
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